食品・飲料工場の排水処理改善|活性酸素によるBOD・COD・油分・汚泥削減対策

食品・飲料工場の排水処理を改善する
【活性酸素水処理システム】のご提案

食品工場・飲料工場では、製造品目や洗浄工程の影響により、排水中に油分、乳化成分、糖質、たんぱく質、洗浄剤成分、色、におい、難分解性有機物などが含まれることがあります。

これらの排水は、既存の活性汚泥法だけでは処理負荷が高くなりやすく、曝気槽への負荷増大、余剰汚泥の増加、脱水処理の負担、処理水質の不安定化、委託処理費の増加といった課題につながることがあります。

当社では、食品製造業における廃棄物・排水・汚泥処理の改善提案の一環として、活性酸素、特にOHラジカルによる酸化分解作用を活用した【活性酸素水処理システム】をご提案しています。

本システムは、既存の排水処理設備をすべて置き換えるものではなく、原水槽、調整槽、曝気槽前段、余剰汚泥処理ラインなど、現場ごとの課題に応じた位置に追加設置することで、既存設備の処理負荷を軽減し、排水処理全体の安定化を目指すものです。

 

 

1.活性酸素とは

◆酸化力の高い酸素種を利用し、有機物の分解を促進する技術

 

活性酸素とは、一般的には、酸素分子がより反応性の高い状態に変化した酸素種の総称です。代表的なものとして、スーパーオキシド、ヒドロキシラジカル(OHラジカル)などがあります。

このうち、OHラジカルは非常に酸化力が高く、水中の有機物に対して強い分解作用を示すとされています。食品・飲料工場の排水処理においては、微生物だけでは分解に時間がかかる成分や、油分・色・におい・難分解性有機物などに対して、酸化分解による前処理効果が期待されます。

ただし、OHラジカルは寿命が非常に短いため、単に発生させるだけではなく、処理対象となる水中有機物の近くで効率よく生成・接触させることが重要です。

 

ポイント

活性酸素水処理は、薬剤で汚れを固める処理ではなく、酸化力の高い酸素種を利用して、水中の有機物そのものを分解しやすい状態に変えていく処理です。

 

活性酸素による排水中の有機物分解のイメージ

 

活性酸素により、排水中の有機物を酸化分解するイメージ

 

2.OHラジカルによる酸化分解が排水処理にもたらす効果

◆微生物処理の前段で、有機物を分解しやすい状態にする

 

食品・飲料工場の排水処理では、多くの場合、活性汚泥法などの生物処理が中心となります。活性汚泥法は、微生物が水中の有機物を取り込み、エネルギーや菌体に変換することで排水を浄化する仕組みです。

一方で、排水中に油分、乳化成分、高濃度の有機物、洗浄剤成分、分解しにくい成分が多く含まれる場合、微生物への負荷が高まり、処理が不安定になることがあります。

OHラジカルによる酸化分解を前段に加えることで、これらの有機物の結合を切断し、微生物が処理しやすい状態へ変化させることが期待されます。これにより、曝気槽の負荷低減、処理時間の短縮、COD低減、油分低減、余剰汚泥の発生抑制などにつながる可能性があります。

 

対象となる課題 活性酸素処理で期待される効果
高濃度有機排水 有機物を酸化分解し、後段の生物処理への負荷を軽減
油分・ノルマルヘキサン 油脂分の分解・微細化により、浮上分離や生物処理の安定化を補助
CODが下がりにくい排水 難分解性有機物の酸化分解により、COD低減を補助
余剰汚泥の増加 汚泥中有機物の分解を促進し、脱水・減容・再資源化の前処理として活用
色・におい 着色成分や臭気原因物質の酸化分解を補助

 

3.食品・飲料工場で期待される改善ポイント

◆排水処理設備の能力不足、汚泥処理負担、処理費上昇リスクへの対応

 

食品・飲料工場では、生産量の増加、製造品目の変更、洗浄頻度の増加、油脂分の多い製品への対応などにより、既存の排水処理設備に想定以上の負荷がかかるケースがあります。

設備を大規模に増設する場合、土木工事、槽の増設、ブロワー能力の増強、脱水機の更新など、大きな投資が必要になることがあります。一方、活性酸素水処理システムは、既存設備の前段または一部工程に追加する形で導入を検討できるため、現場条件に応じた段階的な改善策として位置づけることができます。

 

  • 排水処理能力を高めたいが、大規模な土木工事は避けたい
  • 曝気槽の負荷が高く、処理水質が不安定になる時期がある
  • 油分や洗浄剤成分の影響で、生物処理が不安定になりやすい
  • 余剰汚泥の発生量や脱水汚泥の処分費を抑えたい
  • 排水処理後の汚泥や有機物を、肥料化・飼料化・燃料化などの再資源化につなげたい

 

このような課題に対して、活性酸素処理は「排水処理」と「食品リサイクル」を切り離して考えるのではなく、工場内で発生する水・有機物・汚泥を一体的に見直すための技術として活用できる可能性があります。

 

4.水処理に関する実証記録

◆油脂を多く含む食品工場排水での処理試験例

 

過去の実証試験では、乳製品製造工場の排水を対象に、活性酸素、オゾン、マイクロバブル、触媒を組み合わせた処理試験が行われています。

当該工場では、排水に油脂が多く含まれること、生産規模拡張によりピーク時に汚泥の脱水処理が追いつきにくいことが課題とされていました。試験では、24時間処理後にBOD、COD、SS、ノルマルヘキサン抽出物質の低減が確認されています。

 

項目 処理前 24時間後 確認された傾向
BOD 2,400 670 有機物負荷の低減
COD 950 470 難分解性成分の低減傾向
SS 980 250 浮遊物質の低減
ノルマルヘキサン 950 64 油分の大幅な低減

 

※数値は個別試験における処理結果であり、すべての排水で同様の結果を保証するものではありません。
実際の導入可否、必要な処理時間、装置構成、設置位置については、現場排水を用いたテーブル試験および実地試験により確認します。

 

実証試験で見るべきポイント

排水処理では、単にBOD・CODだけを見るのではなく、SS、油分、pH、処理時間、発生汚泥量、脱水性、後段の活性汚泥への影響まで確認することが重要です。

 

5.食品リサイクルとの親和性

◆排水処理を、汚泥削減・有機物資源化まで含めて考える

 

食品リサイクルというと、食品残さの飼料化・肥料化・メタン発酵などを想定することが多いですが、実際の食品工場では、排水処理工程から発生する余剰汚泥も大きな処理負担となっています。

活性汚泥法では、微生物が有機物を取り込み、菌体として増殖します。その結果、余剰汚泥が発生し、脱水・搬出・処分が必要になります。食品工場においては、この余剰汚泥の処理費、脱水設備の能力、含水率、におい、搬出頻度が課題になることがあります。

活性酸素処理は、排水中の有機物を分解しやすくするだけでなく、汚泥中の有機物や細胞膜に作用することで、汚泥の減容化、乾燥効率の改善、肥料化・燃料化・発酵処理の前処理としての活用も期待されます。

 

食品リサイクル上の論点 活性酸素処理との関係
食品残さの減容 有機物の細胞膜・組織を分解し、乾燥・発酵・堆肥化の前処理として活用可能
余剰汚泥の削減 排水中有機物の前処理により、生物処理負荷および発生汚泥量の抑制を検討
脱水・乾燥効率 汚泥性状を変化させ、脱水性・乾燥性の改善可能性を試験で確認
肥料化・燃料化 汚泥や有機物を再資源化しやすい状態にする前処理として検討
オンサイト処理 工場内で処理・減容・再資源化を行うことで、搬出量や委託処理依存の低減を目指す

 

当社では、排水処理設備単体の改善だけでなく、食品残さ、排水汚泥、処理後資源の出口戦略まで含めたオンサイト再資源化の視点から、工場ごとの最適な処理フローをご提案します。

 

6.既存の活性汚泥法の中で考えられる設置場所

◆既存設備を活かしながら、負荷の高い工程に追加設置する

 

活性酸素水処理システムは、既存の排水処理設備をすべて置き換えるのではなく、現場ごとの課題に応じて、処理フローの一部に組み込むことを基本とします。

一般的な食品工場の排水処理では、スクリーン・油水分離・加圧浮上などの前処理、原水槽・調整槽、曝気槽、沈殿槽、汚泥濃縮・脱水設備といった工程があります。活性酸素処理は、これらのうち、特に有機物負荷や油分負荷が高い工程、または余剰汚泥処理ラインでの活用が考えられます。

 

設置候補 想定される目的 適したケース
①原水槽 高濃度排水の初期分解、油分・臭気・色の低減 日によって排水負荷が大きく変動する工場、油分や洗浄排水の影響が大きい工場
②調整槽 水質の均一化と同時に、有機物を生物処理しやすい状態へ変化 既存の活性汚泥設備を活かしながら、曝気槽への負荷を下げたい工場
③曝気槽前段 活性汚泥への流入前処理、BOD・COD負荷の平準化 曝気槽のDO管理、バルキング、処理水質の変動に課題がある工場
④返送汚泥ライン 汚泥性状の改善、余剰汚泥発生量の抑制可能性を検討 汚泥量が多く、脱水・搬出・処分費が課題になっている工場
⑤余剰汚泥濃縮槽・脱水前 脱水性改善、減容化、乾燥・肥料化・燃料化の前処理 汚泥の含水率、脱水機能力、処分費に課題がある工場
⑥処理水の再利用前 処理水の高度処理、色・臭気・菌対策の補助 工場内再利用水、洗浄水、散水利用などを検討する工場

 

どの位置に設置するのが最適かは、排水の性状、既存設備の構成、処理量、排水基準、現在のボトルネック、汚泥処理費、将来的な再資源化方針によって異なります。そのため、導入前には必ず現場確認と試験を行います。

 

設置イメージ

たとえば、油分を多く含む食品工場では「原水槽または調整槽での前処理」、汚泥処理費が課題の工場では「余剰汚泥の脱水前処理」、排水量増加で曝気槽が限界に近い工場では「曝気槽前段での負荷低減」というように、課題に応じて設置場所を検討します。

 

7.テーブル試験から本導入までの流れ

◆机上検討だけでなく、実排水を用いて段階的に確認します

 

排水処理は、業種名や製造品目だけでは最適な処理方法を判断できません。同じ食品工場であっても、原料、洗浄方法、油分、pH、温度、排水量、操業時間、季節変動によって排水性状は大きく異なります。

そのため、当社では、テーブル試験、実地試験、本導入検討の3段階で処理可能性を確認します。

 

テーブル試験から本導入までの流れ

 

ステップ 実施内容 確認するポイント
STEP 1
ヒアリング
既存処理フロー、排水量、水質データ、汚泥発生量、処理費を確認 現在のボトルネック、改善目的、試験対象の選定
STEP 2
テーブル試験
採取した原水・汚泥を用いて、小規模な処理試験を実施 BOD、COD、SS、油分、色、におい、pH、処理時間の変化
STEP 3
試験結果整理
処理前後の分析結果、目視変化、処理条件を整理 実地試験へ進むべきか、設置候補場所はどこか
STEP 4
現地確認
配管、電源、設置スペース、既存設備との接続条件を確認 実地試験の実施可否、安全面、施工範囲
STEP 5
実地試験
現場に試験機を設置し、実排水・実汚泥で連続またはバッチ処理 日常運転での処理安定性、処理量、維持管理性、既存設備への影響
STEP 6
導入設計
必要処理量に応じて装置構成、設置場所、配管、制御方法を設計 投資額、ランニングコスト、削減効果、運用体制
STEP 7
本導入
装置設置、試運転、運転条件の調整、効果検証 水質安定化、汚泥削減、処理費削減、再資源化への接続

 

8.まずは現場排水を用いた処理可能性確認から

◆排水処理・汚泥削減・食品リサイクルを一体で見直します

 

活性酸素水処理システムは、食品・飲料工場の排水処理において、既存の活性汚泥法を補完し、処理負荷の低減、油分・COD対策、余剰汚泥削減、再資源化の前処理として活用できる可能性があります。

一方で、排水処理は現場ごとの条件差が大きいため、机上の数値だけで導入可否を判断することは適切ではありません。まずは、実際の排水・汚泥を用いたテーブル試験により、処理可能性を確認することをおすすめします。

 

このような工場は、一度ご相談ください。

  • 排水処理設備の能力不足を感じている
  • 油分・COD・SS・色・においの処理に課題がある
  • 余剰汚泥の発生量や脱水処理費を削減したい
  • 生産量拡大により、既存処理設備への負荷が増えている
  • 食品残さや排水汚泥を、肥料化・飼料化・燃料化などの再資源化につなげたい
  • 大規模な設備更新の前に、既存設備を活かした改善策を検討したい

 

当社では、食品工場・飲料工場における廃棄物処理、排水処理、汚泥処理、再資源化後の出口戦略までを含め、現場条件に応じた改善プランをご提案しています。

まずは、現在の排水処理フロー、水質データ、汚泥発生量、処理費、課題となっている工程についてお聞かせください。必要に応じて、テーブル試験・現地確認・実地試験まで段階的にご案内いたします。

 

食品・飲料工場の排水処理、汚泥削減、オンサイト再資源化について
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現場排水を用いた処理可能性確認から、本導入に向けた設備構成・費用対効果の整理までサポートします。

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